アプリのアクティブ率とは?重要性や計算方法、改善施策を解説

アプリのアクティブ率とは?重要性や計算方法、改善施策を解説

アプリのアクティブ率とは、アプリをダウンロードしたユーザーのうち、特定の期間内にアプリを実際に利用(起動)したユーザーの割合を示す指標です。この数値は、アプリがユーザーにとってどれだけ価値を提供し、日常生活に定着しているかを測る役割を果たします。
アクティブ率を把握することは、単に利用状況を知るだけでなく、収益性(LTV)や顧客ロイヤルティを測る上でも不可欠です。しかし、適切な計算方法が分からない、具体的な改善施策が思いつかない、といった課題も少なくありません。
本記事では、アプリのアクティブ率の重要性から、DAU・MAUを用いた具体的な計算方法、アクティブ率を向上させるための5つの施策を徹底的に解説します。
この記事は、特に以下のような悩みやニーズを持つ方に最適です。

  • 自社アプリのアクティブ率の計算方法や平均値がわからない
  • アクティブ率が低迷しており、具体的な改善策(打ち手)を探している
  • プッシュ通知やリエンゲージメント施策の効果的な実行方法を知りたい

このような課題をお持ちのアプリ担当の方に特におすすめとなっています。

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 アプリのアクティブ率とは?その重要性を解説

アプリのアクティブ率とは?
アプリのアクティブ率は、サービスがユーザーに継続的に利用されているかを示す重要な指標です。このセクションでは、アクティブ率の基本的な定義と、なぜ現代のアプリマーケティングにおいてこの指標が最重要視されるのか、その背景と理由を詳しく解説します。

 アプリのアクティブ率とは?

アプリのアクティブ率とは、特定の期間内にアプリを1回以上利用したユーザー(アクティブユーザー)の割合を示す指標です。この「利用」の定義は、多くの場合「アプリの起動」を指しますが、サービス特性によっては「ログイン」や「特定の機能の利用」など、より具体的なアクションを定義する場合もあります。
アクティブユーザーは、計測する期間(日次・週次・月次など)によって使い分けられます。この具体的な指標については、次章の「関連指標:DAU・WAU・MAUの使い分け」で詳しく解説します。
アクティブ率は、これらのアクティブユーザー数を、アプリの総ダウンロード数や会員登録者数で割ることで算出されます。例えば、「月間アクティブユーザー数 / 総ダウンロード数」といった形で計算され、ダウンロードしたものの利用していない「休眠ユーザー」がどれだけいるかを可視化します。

 なぜ今、アプリのアクティブ率が重要視されるのか?

現代のアプリ市場において、アクティブ率が重要視される理由は大きく分けて2つあります。

 新規ユーザー獲得コスト(CAC)の高騰

アプリ市場は成熟期に入り、競争が激化しています。その結果、広告単価の上昇などにより、一人の新規ユーザーを獲得するためにかかるコスト(CAC)は年々高騰し続けています。
せっかく高いコストをかけて新規ユーザーを獲得しても、彼らがアプリをすぐに使わなくなってしまえば、投資は回収できません。そのため、新規獲得と同等以上に、既存ユーザーに継続して利用してもらうことが、事業の収益性を担保する上で不可欠になっているのです。アクティブ率は、このリテンションを測るための核心的な指標となります。

関連記事:リテンションマーケティングとは?具体的な手法や成功事例を解説

 LTV(顧客生涯価値)との強い相関

LTV(Life Time Value: 顧客生涯価値)とは、一人の顧客が取引を開始してから終了するまでの間に、自社にもたらす総利益のことです。アプリビジネスにおいてLTVを最大化するには、ユーザーに長期間、かつ高頻度でアプリを利用してもらう必要があります。
アクティブ率が高い(=利用頻度が高く、定着している)ユーザーは、それだけアプリ内での購買、広告閲覧、有料プランへの加入といった収益機会に触れる回数が多くなります。その結果、LTVも高くなる傾向が強くあります。アクティブ率の向上は、LTVの最大化、ひいては事業の持続的な成長に直結するのです。

関連記事:LTV(顧客生涯価値)とは?重視される背景や計算方法,向上施策を徹底解説

 アプリのアクティブ率が低いと起こる問題

もし自社アプリのアクティブ率が低いまま放置されると、以下のような深刻な問題を引き起こす可能性があります。

 収益機会の損失

アプリの利用回数が少なければ、当然ながら広告収益やアプリ内課金の機会は減少します。特にECアプリなどでは、起動回数と購入金額に相関があるケースが多く、アクティブ率の低迷は直接的な売上減少につながります。

 チャーンレート(離脱率)の増加

アクティブ率が低い状態は、ユーザーがアプリの価値を感じていない、あるいは忘れかけている「休眠」状態であることを示します。休眠ユーザーは、そのままアプリをアンインストールしてしまう「チャーン(離脱)」予備軍です。一度アンインストールされると、再インストールを促すのは非常に困難です。

 新規獲得コストのROI悪化:

前述の通り、高いコストをかけて獲得したユーザーがすぐに休眠・離脱してしまうと、CACの回収ができません。結果として、広告宣伝費のROIが著しく悪化し、赤字の垂れ流し状態に陥る危険性があります。

 アプリのアクティブ率の主要な計算方法と関連指標

アプリのアクティブ率の主要な計算方法と関連指標
アプリのアクティブ率を正しく把握するには、まずDAU・WAU・MAUといった基本的な指標を理解し、自社のサービスの特性に合った計算式を選ぶ必要があります。このセクションでは、これらの指標の使い分けと、ビジネスの目的別に用いられる代表的な計算方法を解説します。

 関連指標:DAU・WAU・MAUの使い分け

どの指標を重視すべきかは、アプリのサービス特性(想定される利用頻度)によって異なります。

 DAU (Daily Active Users): 1日あたりのアクティブユーザー数

  • 適したアプリ: SNS、ニュース、コミュニケーション、カジュアルゲームなど、毎日の利用が想定されるサービス。
  • 特徴: 日々の施策(イベント、通知など)に対するユーザーの反応が最も敏感に表れます。数値の変動が激しい傾向があります。

 WAU (Weekly Active Users): 週間(7日間)のアクティブユーザー数

  • 適したアプリ: ビジネスツール、情報メディア、マンガアプリなど、週に1〜数回の利用が想定されるサービス。
  • 特徴: DAUほど日々の変動に左右されず、週末を含む1週間のサイクルでユーザーの利用動向を把握するのに適しています。

 MAU (Monthly Active Users): 月間(1ヶ月間)のアクティブユーザー数

  • 適したアプリ: ECサイト、金融(銀行・証券)、旅行予約、ユーティリティ(家計簿など)、月に1回以上の利用が想定されるほぼ全てのサービス。
  • 特徴: 最も広範なユーザーベースの規模を示す指標です。アプリの全体的な人気や、長期的な成長トレンドを見るための土台となります。

 アプリのアクティブ率の代表的な計算式

「アクティブ率」という言葉には、実は固定された唯一の計算式が存在しません。何を「分母」とし、何を「分子」とするかで、その指標が示す意味が変わってきます。ここでは、アプリのKPIとしてよく用いられる代表的な2つの計算式を紹介します。

 ユーザーの定着率を見る場合 (DAU/MAU比率)

月間のアクティブユーザー(MAU)のうち、どれくらいの割合が毎日利用してくれているか(DAU)を示す指標で、「DAU/MAU比率」と呼ばれます。これは、ユーザーの「定着率」や「エンゲージメントの高さ」を測るために広く用いられます。

計算式: DAU/MAU比率 (%) = DAU ÷ MAU × 100
(例) DAUが5万人、MAUが50万人の場合: 5万 ÷ 50万 × 100 = 10%

この比率が高いほど、月1回以上利用するユーザーの多くが、日常的に(毎日)アプリを利用している「ロイヤルユーザー」であることを意味します。SNSやゲームアプリのように、毎日のアクセスがビジネスの収益に直結するサービスにおいて、非常に重要なKPIとなります。

 新規獲得の効率を見る場合 (MAU/ダウンロード数)

累計のダウンロード数(または会員登録者数)のうち、どれくらいの割合が今も(月1回以上)利用を続けてくれているかを示す指標です。

計算式: アクティブ率 (%) = MAU ÷ 累計ダウンロード数 × 100
(例) MAUが50万人、累計DL数が1,000万の場合: 50万 ÷ 1,000万 × 100 = 5%

この比率は、「新規獲得したユーザーが、その後どれだけ定着しているか」を示します。この数値が低い場合、多くのユーザーがダウンロードしたものの、実際には利用していない(休眠・離脱している)ことを意味します。この比率の推移を見ることで、オンボーディングの改善や、初期の利用体験(UX)の見直しが必要かを判断できます。

 アプリのアクティブ率を向上させる5つの施策

アプリのアクティブ率を向上させる5つの施策
アプリのアクティブ率を計算し、業界の目安を把握しただけでは、ビジネスの成果にはつながりません。重要なのは、その数値をいかにして向上させるかです。このセクションでは、アプリのアクティブ率を高めるために、5つの具体的な施策を解説します。

 ユーザー体験 (UX/UI) の継続的な改善

ユーザーがアプリを使わなくなる最大の理由の一つが、「使いにくい」「分かりにくい」といったユーザー体験(UX)の問題です。初回起動時のチュートリアルや説明が長すぎるとユーザーは離脱するため、必要最低限の説明に留め、実際に操作しながら学べる設計が理想です。また、ボタンの配置や文字サイズ、画面遷移といった操作性(UI)が直感的でなければ、ユーザーはストレスを感じます。アプリの起動速度の低下や動作の重さ、クラッシュといったパフォーマンスの問題もアクティブ率低下に直結するため、継続的な監視と改善が不可欠です。

 プッシュ通知・メールによるリマインド

プッシュ通知やメールは、アプリを起動していない「休眠ユーザー」や「利用頻度が落ちたユーザー」に対して、アプリの存在を思い出してもらうための強力な手段です。ただし、使い方を誤ると「迷惑な通知」として逆効果になるため注意が必要です。全てのユーザーに同じ内容を送るのではなく、ユーザーの属性や過去の行動履歴に基づいて内容を出し分けることが重要です。「あなただけ」に向けた特別な情報は、開封率と起動率を高めます。また、ユーザーが最も反応しやすい時間帯を分析して配信タイミングを最適化し、過度な配信で通知オフやアンインストールを招かないよう、適切な頻度をコントロールする必要があります。

 アプリ内メッセージ・ポップアップの最適化

アプリ内メッセージやポップアップは、アプリを「利用中」のユーザーに対して、特定の行動を促したり、有益な情報を提供したりする施策です。ユーザーがアプリ内で迷子になるのを防ぎ、より深くサービスを利用してもらうために役立ちます。例えば、アプリ起動時に新機能やキャンペーン情報をポップアップで案内して関心を引いたり、ユーザーが特定の機能をまだ使っていない場合に、適切なタイミングでその使い方を案内して利用を促したりします。また、アプリの利用体験に関する簡単なアンケートを実施し、UX改善のヒントを収集するためにも活用できます。

 ゲーミフィケーションの活用

ユーザーの利用継続モチベーションを高める手法として、ゲーミフィケーションの活用が非常に効果的です。ゲーミフィケーションとは、ゲームデザインの要素や原則をゲーム以外の分野に応用すること(例:ポイント、バッジ、ランキングなど)を指します。例えば、「ログインボーナス」を導入すると、ユーザーは報酬を得るために毎日アプリを起動する習慣がつきやすくなります。また、特定の条件(例:5回購入、3日連続起動)をクリアすると「バッジ」を獲得できるといった達成要素は、ユーザーの収集欲や達成感を刺激します。他のユーザーとスコアや利用頻度を競う「ランキング機能」も、競争意識をかき立て、継続的な利用を促す動機付けとなります。

関連記事:ゲーミフィケーション成功事例10選!マーケティングに活用する方法も解説

 コンテンツ・機能の拡充とパーソナライズ

ユーザーがアプリを使い続ける根本的な理由は、「そのアプリに価値を感じているから」です。機能やコンテンツが古いままで更新されなければ、ユーザーは飽きてしまい、いずれ離れてしまいます。ニュースアプリなら記事、ECアプリなら新商品や特集、ゲームアプリなら新イベントなど、ユーザーが「また来たい」と思うような新しい情報や体験を定期的に提供し続けることが重要です。また、ユーザーからのフィードバックを分析し、求められている機能を実装することも満足度向上につながります。さらに、ユーザーの過去の閲覧履歴や購買履歴に基づき、トップページに表示する情報やおすすめ商品を最適化することで、「自分向けのアプリだ」という体験価値を提供し、利用頻度を高めます。

 まとめ:アプリのアクティブ率向上はLTV最大化の鍵

本記事では、アプリのアクティブ率の重要性から、DAU・MAUを用いた具体的な計算方法やアクティブ率を向上させるための5つの施策(UX改善、プッシュ通知、アプリ内メッセージ、ゲーミフィケーション、コンテンツ拡充)までを網羅的に解説しました。
アプリのアクティブ率は、単に「どれだけ使われているか」を示す数値ではなく、アプリの「健康状態」と「将来の収益性」を測るバロメーターです。新規ユーザー獲得コストが高騰し続ける現代のアプリ市場において、既存ユーザーにいかに継続して利用してもらうか(リテンション)は、LTV(顧客生涯価値)を最大化し、事業を安定成長させるための最重要課題です。
アクティブ率が低いと感じたら、まずは自社アプリの特性に合った正しい指標(DAU/MAU比率、MAU/DL数など)で現状を把握し、目標値を設定することから始めましょう。そして、本記事で紹介したような施策を参考に、ユーザーが「毎日起動したくなる」価値ある体験を提供し続けることが、競合アプリとの競争に打ち勝つ鍵となります。

 アプリのアクティブ率改善ならMetabadge


本記事では、アプリのアクティブ率を向上させる施策を解説しましたが、いざ実践するとなると、「プッシュ通知やUX改善だけでは効果が頭打ちになっている」「施策がマンネリ化し、一部の機能しか利用されない」「ゲーミフィケーションを実装したいが開発リソースがない」といった課題に直面することも少なくありません。
そのような課題を解決するのが、クラウドサーカス社が提供する「Metabadge(メタバッジ)」です。

 「施策のマンネリ化」の課題を解決する参加型コンテンツ

Metabadgeは、「体験型コンテンツ」と「アクション型ロイヤルティプログラム」をノーコードで簡単に構築・運用できるツールです 。 多くのアプリ担当者が抱える「特定のタイミングでしかアクセスされない」という課題に対し、クイズ、診断、投票、ARといった、ユーザーが楽しみながら参加できるコンテンツのテンプレートが豊富に用意されています 。 これらをアプリ内のWebViewなどで活用することで、アプリに追加開発を加えることなく 、「占いやガチャ」のような日常的な起動動機を創出し、DAUやWAUの向上に貢献します 。

 「デジタルバッジ」で行動を価値に変え、継続利用を促進

本記事で紹介したゲーミフィケーションの成功には、ユーザーの行動を促す「報酬」の設計が不可欠です。Metabadgeの中核機能である「デジタルバッジ」は、この報酬の役割を担います。「アプリ内の特定ページ閲覧」や「クイズ合格」、「デイリーアクセス(ランダムガチャ)」といったアプリ内の行動に応じてバッジを付与する ことで、ユーザーの行動やアプリへの愛着を「目に見える形」で可視化します。 集めたバッジはマイページでいつでも見返すことができ、コレクションする楽しさが継続的なエンゲージメントを促進します。 さらに、バッジの保有状況に応じて「会員ランク」を設計し 、限定特典を付与する ことも可能で、アクティブ率向上に直結する強力な動機付けとなります。

 データ分析で効果を可視化し、次の施策へ

「施策の効果が見えにくい」というのも、アプリ担当者が抱える共通の悩みです。Metabadgeは、コンテンツの参加率やSNSでのシェア数、ユーザーの回答傾向などを分析するダッシュボード機能を備えています 。 これにより、どのゲーミフィケーション施策がアクティブ率向上に寄与したのかをデータに基づいて把握し、次の施策改善や、よりパーソナライズされたアプローチに繋げることができます。
アプリのアクティブ率向上や、ゲーミフィケーションを活用したリテンション施策をご検討中の方は、ぜひ以下の資料をダウンロードしてご確認ください。

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