【2024年版】SNSキャンペーン成功事例!トレンドを活用した面白い手法やROI設計について解説!

【2024年版】SNSキャンペーン成功事例!トレンドを活用した面白い手法やROI設計について解説!

"SNSキャンペーン" は、企業がSNSを活用して自社製品やブランドの認知を高めるためのマーケティング活動の1つです。

消費者とのインタラクティブな関係を築く手段として有効ですが、ARや参加型施策など、新たなコンテンツや分析手法が次々と現れています。この記事では、SNSキャンペーンの成功事例を中心に、ROI設計やトレンドを取り入れたユニークな企画についてご紹介していきます。

  1.  新しいSNSマーケティングのトレンドや効果的な手法を把握し、実践に移すためのノウハウが欲しい。
  2. フォロワーとのコミュニケーションを深め、エンゲージメントを向上させるための具体的なコンテンツアイデアやキャンペーン手法を模索している。
  3. SNSキャンペーンの効果を客観的に分析・評価し、次回の施策に生かすためのROI分析手法を考えたい。

こういった方にはおすすめな内容になっているので、ぜひご覧ください。


SNSキャンペーンの目的・効果

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SNSキャンペーンは、企業がSNSを通じて自社の商品やサービスを広め、認知度を向上させるための施策です。企業は、フォロワーの増加やエンゲージメントの向上を目的として、キャンペーンを展開します。

多くのユーザーに情報を伝えられるSNSキャンペーンは、迅速かつ広範囲に情報を拡散できるマーケティング戦略として、2020年前後から取り組む企業が増えています。消費者とのインタラクションを強化する手段として使えるほか、より親近感を持たせる投稿を行えば、ブランドのファン層拡大にもつながります。

最近では、インフルエンサーを活用したキャンペーンや、ユーザー参加型のコンテンツも人気です。

主な目的としては、「ブランド・企業の認知度向上」「商品やサービスの販促プロモーション」「顧客とのエンゲージメント向上」などが挙げられ、主な指標としては「フォロワー数」「いいね・リポスト数」「インプレッション数・エンゲージメント率」「ハッシュタグ使用数」など様々な成果指標があります。
一方で、企業によっては「ただ最新情報を発信するだけになっている」「フォロー&リポストキャンペーンばかりになっていて、マンネリ化している」「片手間でしか運用ができておらず、しっかりとした効果を出せていない」という声も少なくありません。

SNSキャンペーンの最新トレンド3選

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SNSキャンペーンは常に進化し続けています。より効果的な施策を展開するためには、最新のテクノロジーやユーザーの嗜好を取り入れることを意識しましょう。

近年、効果を発揮しているのは「ユーザー参加型キャンペーン」です。以前までは、フォロー&リツイートキャンペーンが多く見られましたが、懸賞アカウントが大量に発生し、単発的なキャンペーンになりやすいという課題がありました。

「ユーザー参加型キャンペーン」は、ユーザーの投稿を促し、キャンペーンをユーザーと一緒に盛り上げられます。さらに、ユーザーの投稿数に応じて結果が変わる、といったSNSならではの手法を取り入れることで、さらなる拡散も期待できます。これまで以上の短・中期的なブランド関与・エンゲージメントの向上が見込まれるでしょう。

ここでは、BtoC企業のSNS・マーケティング部門が注目すべき「ユーザー参加型」キャンペーンの最新トレンドを3つ紹介します。

AR(拡張現実)の活用

AR(拡張現実)とは、現実世界にデジタル情報(2D/3D)を重ね合わせることで、現実を拡張する技術のことで、スマートフォン等のデバイスを通して体験することが多いです。ARをSNSキャンペーンに取り入れることで、ユーザーの参加意欲を高めて、あっと驚く体験を提供できます。

<活用例>
・「ARフィルター」を活用したキャンペーン

InstagramやTikTokなどのプラットフォームで、ブランドオリジナルのARフィルターを作成し、ユーザーに使用を促します。例えば、飲料メーカーが季節限定ドリンクの発売に合わせて、その商品をモチーフにしたARフィルターを公開。ユーザーが自撮り写真や動画に使用し、専用ハッシュタグをつけて投稿することで、キャンペーンに参加できる仕組みを作ります。

・商品パッケージAR
商品パッケージにARマーカーを印刷し、スマートフォンをかざすと特別なコンテンツが表示される仕組みを作ります。例えば、食品メーカーがシリアル商品のパッケージにARマーカーを印刷。スマートフォンでスキャンすると、朝食を楽しくする3Dキャラクターが登場し、一緒に写真が撮れる機能を提供します。撮影した写真をSNSに投稿することで、キャンペーンに参加できる形式です。

これらのAR活用により、ユーザーに新鮮で楽しい体験を提供しつつ、自然な形でSNS上での拡散を促せます。

診断・クイズ型コンテンツの活用

診断・クイズ型コンテンツは、ユーザーの興味を引き出して、楽しみながらブランドや商品に親しんでもらえる施策です。結果や正解を知りたいという欲求から、完了率が高くなり、またシェアや投稿数なども増加しやすい点が特徴です。

<活用例>
・性格診断×商品マッチング

ユーザーの回答に基づいて性格を診断し、結果に合わせて商品を提案します。例えば、化粧品ブランドが「あなたの肌質×性格診断」というコンテンツを作成。診断結果と共に、その特徴に合うスキンケア商品を提案します。さらに、診断結果をSNSにシェアできるように設定して、友人同士での比較を促せば、周囲の人を巻き込むことも可能です。

・製品知識クイズラリー
商品やブランドに関するクイズを出題し、全問正解者には特別な特典を用意するキャンペーンを展開します。例えば、家電メーカーが「家電博士への道」と題したクイズラリーを実施。毎日SNSで出題される家電に関するクイズに答え、一定のポイントを獲得した参加者には、抽選で限定商品をプレゼントします。

・シーズン×アイテム診断&レコメンド
季節やイベントに合わせた期間限定の診断コンテンツを提供します。例えば、アパレルブランドが「あなたにぴったりの夏フェスファッション診断」を夏季限定で実施。診断結果に基づいて、その人に似合うフェスファッションのコーディネートを提案し、関連商品へのリンクを同時に表示します。

これらの診断・クイズ型コンテンツは、ユーザーの好奇心を刺激し、自然な形で商品やブランドへの興味を刺激します。結果をSNSでシェアしやすいように設計すれば、キャンペーンの拡散力も高められます。

投票/投稿型キャンペーン

ユーザー参加型の投票や投稿キャンペーンも、依然として高い効果を発揮しています。投票型は1回のキャンペーンで「キャンペーン開始」「投票結果の開示」「投票結果に基づいたイベント等の告知」の3回もリーチする機会を作ることができる点が大きな特徴です。

<活用例>
・新商品開発の機会への活用

ユーザーからのアイデアを募集し、実際の商品化につなげます。例えば、菓子メーカーが「次の新商品のフレーバーを決めよう!」といったキャンペーンを展開し、人気投票で選ばれた案を実際に商品化する、といった取り組みが考えられます。

・ハッシュタグキャンペーン
例えば、「#おうちごはんあるある」というハッシュタグを設定し、自宅での食事に関する「あるある」エピソードや写真の投稿を募ります。そして投稿の中から、ユニークなものや共感を集めたものを選び、その「あるある」を解決できる自社商品セットをプレゼントします。

こうしたハッシュタグキャンペーンは、商品の使い方や意外な利用方法を発見できるため、新しい訴求や商品開発のヒントにつながります。ユーザーとの双方向のコミュニケーションを実現し、より効果的なSNSキャンペーンを展開できるでしょう。

X(旧Twitter)・Instagramでのキャンペーン成功事例

SNSキャンペーンでは、日本人ユーザーの多いXやInstagramを使う施策が多く見られます。ここでは、X・Instagramを使ったキャンペーンの成功事例を6つピックアップしました。

X(旧Twitter)キャンペーン事例

まず、Xを使ったキャンペーンの事例を4つ紹介します。


TBSテレビ|夕暮れ限定AR

「夕暮れ限定AR」は、TBSドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」の放送前のプロモーションで使われたSNSキャンペーンです。放送前1週間限定で配信されました(好評につき、放送期間中も実施しています)。


コンテンツは、番組公式のXアカウントで公開。夕暮れの空にスマホをかざすと、主演俳優からボイスメッセージ入りAR動画が届きます。「ドラマのテーマである「夕暮れ」の、昼から夜に変わる一瞬の世界を味わってもらいたいと、16時~18時のみ体験できる、限定コンテンツであることも特徴です。ARには、WebAR作成ツールLESSARが使われています。

Xで「#夕暮れ限定AR」のハッシュタグ付き投稿を促すほか、毎日違う内容のメッセージを配信。特別な内容が見られる日も用意されており、何度も繰り返し見たくなる&SNSに投稿したくなる工夫がされています。

1週間限定の企画でしたが、体験回数は9.6万回以上、体験人数は約3万人にのぼりました。1人当たりのリピート体験回数は3回。狙い通り、複数回の体験を促せています。

ARコンテンツは撮影ができるように設計し、撮影してSNSで発信、というSNS投稿の動機付けが行えるようにしました。その結果、ユニークユーザーにおけるAR撮影率は約30%、ハッシュタグ数、SNS投稿数は1000件を超え、こちらも狙い通りの効果を実現できています。

なお、この企画は、2023年8月に開催された「釜山国際マーケティング広告祭」にて、ブロンズ賞を受賞しました。

事例詳細:9.6万再生を記録!ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」の世界観とマッチした限定AR企画で、放送前のプロモーションに成功!

 

アース製薬|BARTH「泥睡しよう」投稿&OOH掲載キャンペーン

アース製薬のナイトウェルネスブランド「BARTH」が、「眠れる入浴剤」というイメージを広く定着させる目的で展開したSNSキャンペーンです。SNS・Webサイト・OOH(屋外広告)を活用して行われました。

Xでは、ハッシュタグ「#ただいま泥睡中」を付けて寝顔の投稿を促すフォトキャンペーンを実施。企画は「募集期間」と「発表期間」の2つのフェーズで進行し、「募集期間」はSNSでフォトキャンペーンの参加を促しました。

さらに、新宿駅に「寝顔だらけの広告が作りたい!」というメッセージを添えたピールオフ広告を展開。広告自体に入浴剤が張り付けてあり、剥がして持ち帰れるというユニークさからSNSでも話題になりました。

また、「発表期間」には、投稿の中から選ばれた124名の寝顔写真を並べた屋外広告を「泥睡しよう」というメッセージと共に掲示しました。

屋外広告「泥睡しよう」:https://x.com/barth_official/status/1726454439761023144

本プロモーションには3500件以上の寝顔写真が集まり、2回に分けて実施された広告のユニークさも相まって、メディア露出を獲得。多くの口コミも投稿され、注目を集めた企画です。

参考:アース製薬株式会社 / BARTH「泥睡しよう」キャンペーン

 

明治|「うますぎ」ソフト発見&ツイートキャンペーン


「うますぎソフト」と「うずまきソフト」のまちがい探しコンテンツをXに投稿し、多くのUGC(ユーザー発信のコンテンツ)を獲得したキャンペーンです。Xで「うずまきがうますぎに見える」という投稿を発見したことがきっかけで、本施策が誕生しました。

明治公式のXアカウントで、「うますぎソフト」と「うずまきソフト」を並べた画像を、「正解だと思うパッケージを『RT』『いいね』で教えてね」という言葉を添えて公開。その結果、1500件以上のいいねと、170件以上のリポストを獲得し、ユーザーから多くの反応を得ました。


さらに、まちがい探しが話題になったことから、限定パッケージ「明治 うますぎソフト」を発売。企業としてあえて大々的に発信せず、消費者自身が発見して楽しめるように企画したところ、目にしたユーザーがSNSに投稿してさらなる話題を呼びました。

限定パッケージの販売を開始した7~10月の口コミ数は、前年7~10月の倍以上となる約3,600件を記録。「定番アイス」という位置付けだった商品に「SNSで話題になったあのアイス」という付加価値が生まれて、一時は品薄状態になりました。


参考:“UGC=お客様の声”を商品に還元。明治「うずまきソフト」に見るUGC活用

 

やおきん|「うまい棒道場」(診断×クイズキャンペーン)

「うまい棒道場」は、うまい棒の45周年を記念して開催された、診断×クイズのキャンペーンです。

キャンペーンサイトへ行くと、うまい棒の味を当てるクイズ形式のゲームが楽しめます。ゲームは先鋒・中堅・大将の3種類が用意されており、参加者は動画を見て、各師範が見せるうまい棒が何の味なのかを当てていきます。

それぞれの難易度を突破するとバッジがもらえるほか、クイズ結果をシェアするボタンが表示されます。簡単にXへ共有できる導線を用意して、ユーザーの自発的な投稿を促しています。

本コンテンツではプレゼントキャンペーンも同時に開催。うまえもん公式イラストレーターがあなただけの「オリジナルうまえもん」を書き下ろすといった、特別な景品が用意されたのも特徴です。

事例詳細:「うまい棒道場」で味覚の達人に!あなた専用うまい棒をゲットするチャンス

 

Instagramキャンペーン事例

次に、Instagramを使ったキャンペーン事例を2つ紹介します。

JA全農|にっぽんエール「全国ご当地グミ総選挙2024」

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「全国ご当地グミ総選挙2024」は、JA全農の商品ブランド「ニッポンエール※1」の中から「推しグミ」を投票してもらい、1位を決めよう、という企画です。「よしもと住みます芸人※2」がアンバサダーとして起用され、キャンペーンを盛り上げました。

公式Instagramでは、各芸人の”推しグミ"を北海道・東北、関東、近畿などの地域別ごとに紹介。投票は毎日1回でき、投票者の中から抽選で90名に、ギフトカードやご当地グミセットなどが贈られるプレゼントキャンペーンも同時開催しました。

公式Instagramの投稿:https://www.instagram.com/p/C3jkjdePU6C/?img_index=1

※1 ニッポンエール:「日本全国47都道府県から届けられる日本産のたべものに、そしてにっぽんにここからエールをおくろう。」をコンセプトに誕生したブランド。

※2 よしもと住みます芸人:吉本興業に所属する芸人と社員が47都道府県の各地域に居住し地域のコンテンツを発信することで、地域の元気・笑顔づくりに貢献するプロジェクト。

事例詳細:にっぽんエール全国ご当地グミ総選挙2024 キャンペーンページ
ニッポンエール全国ご当地グミ総選挙2024!投票結果発表!


三河屋製菓|父の日キャンペーン(お菓子詰め合わせプレゼント)

公式Instagram:https://www.instagram.com/p/C8LbDKHSZon/

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父の日に合わせて、三河屋製菓が公式Instagramで、プレゼントキャンペーンを開催しました。

応募方法は公式Instagramをフォローして、キャンペーン投稿のいいねを押すだけ。約一週間の応募期間ののち、当選者にDMで連絡が行きます。

本キャンペーンでは、抽選10名に、三河屋製菓の人気商品5種詰め合わせが贈られました。キャンペーン投稿には4000件を超えるいいねが集まっており、注目の高さが伺えます。

同社は、同様のキャンペーンを定期的に開催しており、4月に開催された新生活応援キャンペーンでは、5500件を超えるいいねを獲得しています。

事例詳細:【キャンペーン情報】父の日におすすめ三河屋製菓の人気商品5品セットが10名様に当たる!

 

SNSキャンペーンの企画立案とROI設計

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SNSキャンペーンを成功に導くためには、綿密な企画立案とROI(投資収益率)の設計が不可欠です。効果的なキャンペーンを展開するために、ターゲット層の分析、ROI設計、明確な目標設定を行いましょう。

ターゲット層の分析

キャンペーン成功への第一歩は、ターゲット層を正確に把握することです。年齢、性別、居住地域、趣味嗜好など、様々な角度からユーザーの特性を分析しましょう。

例えば、20代女性をターゲットにする場合、InstagramやTikTokなど、若い世代に人気のプラットフォームを選択します。そして、ターゲットがSNSを見る時間帯に投稿を行います。こうすることで、多くのターゲットにリーチできる可能性が高まります。

このほかにも、ターゲットが好みそうなデザイン、口調などを把握して、より刺さるコンテンツを作ることで効果の最大化が目指せます。

ターゲット層の行動パターンや消費の傾向、どの時間帯にSNSを利用しているのか、どのような投稿に反応しやすいのかなど、詳細なデータを収集・分析して、より精度の高いキャンペーンを設計してください。

ROI設計の基本

ROI設計は、投資に対する効果を最大化するために欠かせない要素です。「(成果・収益-費用)÷ 費用」で算出できます。

ROI設計を行う場合は、以下の手順で進めましょう。

  1. 投資コストの算出広告費、制作費、人件費など、キャンペーンにかかる全ての費用を洗い出します。
  2. 期待される効果の予測フォロワー増加数、エンゲージメント率、商品の売上増加など、具体的な数値目標を設定します。
  3. 投資回収期間の設定短期的な効果を求めるのか、長期的なブランド構築を目指すのか、明確な期間を定めます。
  4. 測定指標の決定フォロワー数、いいね数、シェア数、クリック率など、キャンペーンの成果を測る指標を決定します。

正しい測定指標を設定できれば、キャンペーンの効果を客観的に評価できるようになり、次回の改善にもつなげられます。

キャンペーン目標の設定

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指標を選定したら、キャンペーンの目標を決めます。有名なフレームワーク「AISAS」にあてはめて考えるのが有効です。

具体的には、以下のような指標を考えます。(あくまで参考です)

<Attention(注目)>
① リーチ指標
・キャンペーン投稿の総インプレッション数
②認知指標
・キャンペーンハッシュタグの使用回数
・ ブランドメンション数の増加率

<Interest(興味)>
①エンゲージメント指標
・キャンペーン投稿のいいね・コメント数
・キャンペーン投稿のシェア(リポスト)数
②フォロワー指標
・アカウントフォロワー増加率
・キャンペーンページのフォロワー数

<Search(検索)>
①検索行動指標
・ブランド指名検索クエリ数の増加率
・キャンペーン関連キーワードの検索ボリューム増加率
・SNSからの公式サイト訪問数

<Action(行動)>
①中間コンバージョン指標
・キャンペーン応募/参加者数
・キャンペーン関連コンテンツの体験数
②最終コンバージョン指標
・SNS経由の商品購入数/率

<Share(共有)>
①拡散指標
・キャンペーン関連投稿のリポスト/シェア数
・ユーザー生成コンテンツ(UGC)の投稿数
・X(旧Twitter)でのトレンド上位入り
②定性指標
・キャンペーン/製品に関するポジティブメンション率
・ブランドや商品への「愛着」レベル

目標は具体的で測定可能なものにしましょう。例えば、「3か月間でInstagramのフォロワー数を20%増加させる」のように、明確な数値を取り入れた目標を設定します。

複数の目標を設定する場合は、優先順位をつけることも大切です。優先順位の高いものからリソースを割けば良いとわかるため、適切なリソース分配につながります。

キャンペーン目標は、企業の全体的なマーケティング戦略と整合性を持たせることも忘れてはいけません。短期的には数値が得られて、長期的にはブランド価値を向上させられるような目標設定が望ましいでしょう。

このように、企画立案とROI設計を丁寧に行い、効果的なSNSキャンペーンの基盤を作ります。

SNSキャンペーンを成功に導くためのポイント

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SNSキャンペーンを効果的に展開し、成功へと導くためには、いくつかの重要なポイントがあります。

ガイドラインを確認する

SNSキャンペーンを実施する際は、各プラットフォームのガイドラインを熟知し、遵守することが極めて重要です。大手企業の場合は、社会的影響力が大きいためより慎重な対応が求められます。

主な確認ポイントは以下の通りです。

  1. 個人情報の取り扱い:過度な個人情報の収集は避けて、必要最小限に留めます。
  2. 景品表示法の遵守:過大な景品や不当な表示が法律に抵触しないよう注意が必要です。
  3. 著作権と肖像権:第三者の権利を侵害しないよう、使用する画像や音楽には細心の注意を払います。
  4. アカウント運用ルール:各SNSプラットフォームが定める運用ルールを厳守します。

これらのガイドラインに違反すると、キャンペーンの中止を余儀なくされるだけでなく、企業イメージを低下させる恐れがあります。特に景品表示法では、意図せず抵触してしまうケースがあるため、入念なチェックが必要です。

<意図せず景品表示法に抵触した事例>
例えば、「全サービス24時間使い放題」と表記のある施設で、時間帯によって利用できないサービスがあり問題になりました。
これは「連続使用による機械の故障防止」「予約制のための間隔調整」などを目的とした、悪意のない制限であったようです。しかし、「24時間使える」という表現をしたため、「注意書きがあるから良い」とは見なされず、優良誤認と判断された事例があります。

このほか、「予備校が『大学合格実績No.1』であるような表示を行ったが、独自の基準であり、適切な比較ではなかった」「飲食店で、一般的な牛肉を有名ブランド牛のように表現していた」といったケースも優良誤認にあたります。自社は問題ないかどうか、事前に消費者庁のガイドラインガイドブックなどを確認しておきましょう。

インフルエンサーマーケティングにも注意が必要です。公式サイトやSNSで「タイアップをしている」と関係性を明示していても、投稿に「#PR」表記がなければステルスマーケティングに該当します。


うっかりガイドラインに違反しないよう、法務部門と連携し、事前に十分な確認を行うことが大切です。

クリエイティブなコンテンツの作成

SNSキャンペーンの成功には、ユーザーの心を掴むクリエイティブなコンテンツが不可欠です。企業の強みを活かしつつ、新鮮で興味を引く内容を提供しましょう。

効果的なコンテンツ作成のポイントは以下の通りです。

  1.  ビジュアルを重視:目を引く画像や動画を活用し、ユーザーの関心を集めます。
  2. ストーリー性を付与:単なる商品紹介ではなく、ブランドや商品にまつわるストーリーを織り交ぜます。
  3.  ユーザー参加型コンテンツ:写真や動画の投稿を促すなど、ユーザーが主役となれる企画を考案します。
  4.  タイムリーな話題の活用:季節や流行、社会的な出来事に合わせたコンテンツを展開します。


例えば、食品メーカーであれば、商品を使ったレシピコンテストを開催し、優秀作品を商品化するといった企画が考えられます。このような取り組みは、ユーザーの参加意欲を高めるとともに、新商品開発にもつながる可能性があります。

キャンペーンの継続的な改善

SNSの特性を活かし、キャンペーン中でもリアルタイムで成果を分析し、継続的に改善を行いましょう。Instagram上で好評だった投稿内容をTikTokで展開することも可能です。展開する場合は、各プラットフォームの特性に合わせて最適化を行いましょう。

<改善のポイント>

  1. データ分析:投稿の反応やエンゲージメント率を細かく分析し、効果的な要素を特定します。
  2. A/Bテスト:異なるタイプの投稿を比較し、より効果的な方法を見出します。
  3. ユーザーフィードバックの活用:コメントやメッセージを通じて得られたフィードバックを速やかに反映します。
  4. クロスプラットフォーム展開:成功した施策を他のSNSプラットフォームにも展開します。


これらのポイントを押さえ、柔軟かつ戦略的にキャンペーンを運用することで、自社ならではの魅力的なSNSキャンペーンを実行できます。

診断結果画面では、SNSシェアボタンやカスタムリンクの設定も可能です。
診断結果は「誰かに共有したい、話したい」というユーザー心理が働くため、SNSシェアボタンを設置することでSNS投稿数の増加が期待できます。

「ユーザー参加型」キャンペーンでこれまで以上の成果を出そう

近年盛り上がりを見せるSNSキャンペーン。これからキャンペーンを開催する場合は、ユーザーを巻き込む「参加型」の施策を考えましょう。キャンペーンを企画するときは、ROI設計や注意点を忘れずに行いましょう。

ユーザー参加型のコンテンツは、デジタルツールを活用すると比較的簡単に作れます。ARフィルターや診断コンテンツ、クイズラリーや総選挙企画など、アイデア次第でさまざまなSNSキャンペーン企画に活かせるのも特徴です。


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