MBTI診断の16性格タイプ一覧、活用例も解説

MBTI診断の16性格タイプ一覧、活用例も解説

MBTI診断とは、人々の性格や考え方を16のタイプに分類する診断手法です。単なる性格診断にとどまらず、その人の行動パターンや価値観までも浮き彫りにできることから、近年では顧客理解やファンマーケティングの分野でも注目を集めています。

そこで本記事では、MBTI診断の基本知識から全16タイプの解説、企業の活用事例までわかりやすく解説します。

  • MBTIについて理解を深めたい
  • 自分のMBTIがどんな特徴なのか知りたい
  • MBTI診断を会社で活用する方法が知りたい

このような課題をお持ちの方におすすめの内容となっています。ぜひご覧ください。

 MBTIとは

MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)は、個人の性格を理解するための心理分析ツールです。1940年代に、スイスの心理学者カール・ユングのタイプ論を基に、イザベル・ブリッグス・マイヤーズとキャサリン・クック・ブリッグスの母娘によって開発されました。

個人の特性を深く理解し、それを活かした関係づくりやコミュニケーションの改善を実現できることから、企業の顧客理解や組織開発、コミュニティ形成など、人と人とのつながりを深める手段として幅広い分野で活用されています。顧客との継続的な関係構築が重視される現代において、その重要性はますます高まっています。

 MBTI診断とは性格診断のこと

MBTI診断は4つの基準(外向/内向、感覚/直感、思考/感情、判断/知覚)をもとに性格を16タイプに分類します。この診断を通じて、自身の資質や改善点、コミュニケーションの特徴を深く理解し、キャリア選択や人間関係構築の指針として活用できるところに特徴があります。

特に若い世代での関心が高く、MERYの調査によると、Z世代(18歳〜29歳)の女性の67.3%が認知しており、41.3%が実際に診断を体験しています。また、診断経験者の62.9%が「周りの人のMBTIタイプを知っている」と回答しており、「自己紹介での活用」や「就職活動における自己分析」など、共通の話題として人々をつなぐコミュニケーションツールとしても定着しつつあります。

参考:友達のMBTIは知ってて当然? Z世代女子の6割以上が「周りの人のMBTIタイプを知っている」【MERY調べ】

 MBTIの4つの基本指標

MBTIでは、以下の4つの基本指標とその組み合わせによって、性格を分析します。

指標 説明 対照的な特性
E(外向性)/I(内向性) エネルギーの源泉と興味の方向 E(外向的): 外の世界にエネルギーを向け、人と交流したり、行動することで活力を得る I(内向的): 内面の世界にエネルギーを向け、一人で考えたり、内省することで活力を得る
S(感覚)/ N(直観) 情報の受け取り方と注目するポイント S(感覚的): 五感で捉えられる具体的で現実的な情報に注目し、事実や経験に基づいて判断する N(直観的): 五感を飛び越えた抽象的な情報や可能性に注目し、全体像や将来を見据えて判断する
T(思考)/ F(感情) 意思決定の方法 T(思考的): 論理や客観的な基準に基づいて、合理的・分析的に判断する F(感情的): 個人的な価値観や他者への影響を重視し、共感に基づいて判断する
J(判断)/P(知覚) 外界への向き合い方 J(判断的): 計画的で組織的に物事を進め、明確な結論や決断を好む P(知覚的): 臨機応変に対応し、柔軟性や自由を好む

これらの指標は独立して存在するのではなく、互いに影響し合っています。例えば、新しい商品やサービスを紹介する際、データ重視の思考型(T)には具体的な機能や効果を、感情重視の感情型(F)にはストーリー性のある説明を心がけるといった工夫が効果的です。また、外向型(E)は対話を通じた理解を好む一方、内向型(I)は十分な情報を得てから判断を下す傾向があります。

MBTIの4つの指標を活用することで、相手の特性に合わせたコミュニケーションが可能になります。一人ひとりの個性を理解し、適切なアプローチを選択することが大切です。

MBTIと16パーソナリティの違い

MBTIと16パーソナリティは、どちらも性格診断ツールとして広く知られていますが、その成り立ちや目的にはいくつかの違いがあります。

特徴 MBTI 16パーソナリティ
開発の背景 ユングの心理学的類型論に基づき、個人の性格特性を分析するために開発された MBTIを参考に作成されたが、学術的な裏付けは薄いと言われている
目的 自己理解、コミュニケーション改善、キャリア開発、組織開発など、幅広い分野での活用を目的とする 娯楽性を重視し、ユーザーの興味関心を引くことを目的とする
指標 外向/内向、感覚/直感、思考/感情、判断/知覚の4つの指標から16タイプに分類 MBTIの4指標に加え、Mind(精神)の尺度を追加し、16タイプに分類
信頼性と妥当性 多くの研究機関で信頼性と妥当性が検証されており、国際的に認められた性格検査 科学的な根拠は乏しく、信頼性と妥当性については疑問視する声もある
費用 認定資格を持つ専門家による診断は有料 無料で診断可能

上記の表からわかるように、16パーソナリティは手軽に楽しめる診断ツールとして魅力的ですが、自己理解を深め、その後の行動や成長に繋げていきたいと考えるなら、信頼性と妥当性の高いMBTIが有用と言えるでしょう。

MBTIは、自己分析の精度が高く、その結果をキャリアプランニングや人間関係構築、組織開発など、多様な場面で活用できることが強みです。専門家のサポートを受けながら診断を受けることで、深く自分自身を理解し、自己成長につなげることができます。

 【全16タイプ】MBTIの性格と特徴

MBTIの全16タイプについてそれぞれの性格と特徴を解説します。

分析家タイプ(NT型)の特徴

分析家タイプは、新しいアイデアや戦略を考えることが得意で、知識を得ることに価値を置きます。このタイプは、理論立てて物事を考え、論理的な結論を導き出す能力が高いことで知られています。

  • INTJ(建築家):独立心が強く、知識を追求し、新しい解決策を考えることに秀でている。
  • INTP(論理学者):概念的な情報を好み、問題の核心を探ることが得意。
  • ENTJ(指揮官):リーダーシップに優れ、大きなビジョンを持ってチームを導く。
  • ENTP(討論者):アイディアのブレストが得意で、常に新しい可能性を模索する。

外交官タイプ(NF型)の特徴

外交官タイプは、人間関係や価値観を重視し、他者に対して感受性豊かな対応をします。共感性が高く、社会的な理想を追求します。

  • INFJ(提唱者):直感が鋭く、価値観を重視し、他者を導く役割を果たすことが多い。
  • INFP(仲介者):理想主義的で、人間関係を大切にし、創造的な思考を得意とする。
  • ENFJ(主人公):カリスマ性があり、人を動かす力を持ち、調整役として活躍。
  • ENFP(活動家):自由奔放で創造的、好奇心旺盛で人々を楽しませるのが得意。

番人タイプ(SJ型)の特徴

番人タイプは、実務的で秩序を重んじ、細心の注意を払いながら責任を果たすことに長けています。信頼される役割を務めることが多く、組織の安定を支えます。

  • ISTJ(管理者):信頼性と実効性を重視し、計画に基づく行動を好む。
  • ISFJ(擁護者):人を助けることに情熱を注ぎ、細やかな気配りができる。
  • ESTJ(幹部):リーダーシップを発揮し、効率的な組織運営を実現する。
  • ESFJ(領事官):協調性に富み、周囲をサポートしながらチームをまとめる。

探検家タイプ(SP型)の特徴

探検家タイプは、今を楽しみ、冒険心旺盛な性格です。変化を好み、柔軟に新しい状況に対応していきます。

  • ISTP(巨匠):柔軟で現実的、問題解決が得意で、新しい挑戦を楽しむ。
  • ISFP(冒険者):感受性豊かで芸術的、直感を頼りに行動する傾向。
  • ESTP(起業家):行動力があり、新しいビジネスや機会を見つけるセンスがある。
  • ESFP(エンターテイナー):社交的で魅力的、周囲を楽しませることが得意。

MBTIの16タイプは、それぞれ独自の強みと課題を持っています。重要なのは、どのタイプが「優れている」「劣っている」ということではなく、互いの特徴を活かしながら相互理解と協力を深めることです。また、これらのタイプはあくまで一般的な傾向であり、個人差がある点も忘れてはいけません。自分のタイプを知り、その特性を日常や仕事で活かすことで、より良い人間関係や成果を築くことができます。

MBTI16タイプ一覧表

MBTI16タイプについて、それぞれの特徴や活かせる場面を解説します。各タイプの持ち味や特性を活かせる職種なども合わせて紹介していきましょう。

分析家タイプ(NT型)

タイプ 通称 特徴 強み 向いている職種
INTJ 建築家 戦略的思考に優れ、長期的なビジョンを持つ 分析力、創造性、独立心 研究者、戦略コンサルタント、システムアーキテクト
INTP 論理学者 理論的で創造的、複雑な問題解決を得意とする 論理的思考、革新性、適応力 プログラマー、数学者、哲学者
ENTJ 指揮官 カリスマ性があり、効率的なリーダー リーダーシップ、決断力、効率性 経営者、プロジェクトマネージャー、起業家
ENTP 討論者 機転が利き、好奇心旺盛な発案者 創造性、適応力、説得力 起業家、マーケター、コンサルタント

外交官タイプ(NF型)

タイプ 通称 特徴 強み 向いている職種
INFJ 提唱者 理想主義的で洞察力に優れる 創造性、共感力、決断力 カウンセラー、作家、教育者
INFP 仲介者 理想主義的で思いやりがある 創造性、適応力、理想主義 作家、カウンセラー、アーティスト
ENFJ 主人公 カリスマ的で思いやりがある 共感力、リーダーシップ、コミュニケーション力 教師、人事マネージャー、カウンセラー
ENFP 冒険家 熱心で創造的、可能性を探求する 創造性、熱意、適応力 ジャーナリスト、コンサルタント、アーティスト

番人タイプ(SJ型)

タイプ 通称 特徴 強み 向いている職種
ISTJ 管理者 実践的で事実重視、責任感が強い 組織力、信頼性、実践力 会計士、管理職、プロジェクトマネージャー
ISFJ 擁護者 献身的で思いやりがある 信頼性、思いやり、実践力 看護師、管理職、カスタマーサービス
ESTJ 幹部 実践的でリーダーシップがある 組織力、リーダーシップ、実行力 経営者、管理職、軍人
ESFJ 領事 社交的で協力的、調和を重視する 協調性、実行力、思いやり 教師、医療従事者、セールス

探検家タイプ(SP型)

タイプ 通称 特徴 強み 向いている職種
ISTP 巧師 物事の仕組みを理解し、実践的 適応力、分析力、実践力 エンジニア、職人、パイロット
ISFP 冒険家 芸術的で感受性が豊か 創造性、適応力、実践力 アーティスト、デザイナー、医療従事者
ESTP 起業家 行動的でリスクを恐れない 実行力、適応力、問題解決力 起業家、セールス、アスリート
ESFP エンターテイナー 社交的で自発的、人を楽しませる 社交性、実行力、創造性 エンターテイナー、セールス、カウンセラー

各タイプの特徴は一般的な傾向を示すものであり、個人差があることに注意が必要です。また、これらの特徴は職業選択の参考にはなりますが、制限するものではありません。個人の興味や価値観、経験なども重要な要素となります。

 MBTIの統計データから見る傾向

MBTIには16種類の性格タイプがありますが、それぞれが日本人の中でどれくらいの割合を占めているのでしょうか。ここでは、日本人のMBTI性格タイプの割合とその特徴について解説します。

日本人に多いMBTIタイプと割合

アメリカの性格診断サービス「16personalities」の調査によると、日本人に多いMBTIタイプで最も多く見られるのは「INFP(仲介者)」で、全体の約13%を占めています。次いで「ENFP(運動家)」が約8%、「INFP(提唱者)」が約5%と続きます。

この分布には、日本特有の文化や価値観が深く関係しているとされています。日本では調和を重んじ、周囲への気配りを大切にする文化が根付いているため、他者の感情に敏感なF型(感情重視)の性格特性を持つ人が多くなっています。また、物事を慎重に進める傾向から、内向的なI型の割合も比較的高いのが特徴です。

参考:16personalities

MBTIタイプの男女比の特徴

MBTIの性格タイプは、性別によって異なる傾向が見られることがわかっています。女性は共感や人間関係を重視する感情型(F)が多く見られ、「INFP」や「ENFP」といった性格タイプの割合が高くなっています。

一方、男性は論理的な思考や分析を得意とする思考型(T)の傾向が強く、「ISTJ(管理者)」や「INTP(論理学者)」といった性格タイプが多いとされます。もちろん、これはあくまでも統計的な傾向であり、個人の性格は性別だけで決まるものではありません。しかし、男女で異なる傾向が見られることは、社会的な役割や期待、あるいは生物学的な要因などが影響している可能性を示しています。

なぜMBTI診断結果は変わることがあるのか

MBTI診断の結果は、時期や状況によって変化することがあります。その主な要因として、環境の変化があります。新しい職場への異動や人生の転機を経験することで、それまでと異なる行動パターンが表れることがあるでしょう。

また、診断時の心理状態も結果に影響を与えます。仕事で強いストレスを感じている時期と、リラックスした休暇中では、異なる回答をする可能性があります。このような変化は、必ずしもMBTI診断の信頼性を損なうものではありません。むしろ、状況に応じて柔軟に対応できる個人の成長を示すものとして捉えることができます。

MBTI診断を活用するメリット

MBTI診断は、組織の生産性向上からキャリア開発まで、さまざまな場面で役立ちます。ここでは、MBTI診断を活用することで得られるメリットを3つ紹介します。

自己理解とキャリア開発への活用

MBTI診断を通じて、自分の強みや特性を客観的に把握することで、適切なキャリアを選択しやすくなります。たとえば、論理的思考が得意なINTJタイプなら戦略企画職、対人スキルが高いENFJタイプなら人材開発職など、自分の特性を活かせる職種の指針にできます。

また、苦手な分野を理解し、適切な対処法を知ることで、業務の進め方を改善することも可能です。自己理解を深めることは、自分に合った働き方を実現する第一歩となるでしょう。

チームビルディングとコミュニケーション改善

組織内でMBTI診断を活用すると、メンバー同士の相互理解が深まり、チームワークの向上につながります。慎重に判断を下すISTJタイプと、新しいアイデアを生み出すのが得意なENTPタイプがいるチームでは、それぞれの特性を活かした役割分担を行うことで、バランスの取れたプロジェクト運営が可能になります。 リモートワークが主流になった現代において、メンバーの性格特性を踏まえたコミュニケーション方法を選択することは、チームの生産性向上にもつながります。

 人間関係構築への応用

ビジネスにおける人間関係の構築にも、MBTI診断の知見は役立ちます。相手の性格タイプを理解することで、スムーズなコミュニケーションが取れるようになります。たとえば、同僚が内向型タイプであれば、十分な検討時間を確保することで深い議論が可能になります。一方、外向型タイプの場合は、活発な意見交換の場を設けることで、創造的なアイデアが生まれやすくなります。

MBTI診断を活用することで、職場の信頼関係を築きやすくなり、スムーズな意思疎通が可能になります。ただし、これはあくまでも参考の一つであり、個人の多様性を決めるものではないことを忘れないようにしましょう。

企業のMBTI活用事例

MBTI診断を活用し、成果を上げている6社の取り組みをご紹介します。

もし自社でMBTI診断を活用した施策をご検討でしたら、こちらのコラムもお役に立てるかもしれません。

初めてでも診断コンテンツが作れる!診断コンテンツ作成の流れを画像付きで解説

1.株式会社リクルートホールディングス:採用から育成まで一貫した人材戦略を実現

画像引用元:株式会社リクルートホールディングス

リクルートホールディングスは、採用における適性評価の課題解決を目指し、MBTIを活用した独自のアプローチを展開しました。具体的には、日本の企業文化に合わせてMBTIを改良し、同社の適性検査「SPI」に「TI型」として組み込む取り組みを実施。これにより、履歴書や面接からは見えにくい応募者の行動特性や思考パターンの把握を試みました。

この取り組みの特徴は、採用段階だけでなく、入社後の人材育成まで一貫して活用された点にあります。個人の特性に応じた配属や育成支援に加え、新入社員紹介冊子にもTI型の結果を掲載。これにより、社員間の相互理解が促進され、組織内のコミュニケーションツールとしても機能しました。

2000年代半ばに終了したものの、この取り組みは個人の特性を活かした採用・育成の先進的な事例として評価されています。性格特性を活用した人材マネジメントの可能性を示した点で、現代の人材戦略にも示唆を与える施策といえます。

2.エン・ジャパン株式会社:就活生の不安に寄り添う新しいアプローチ

画像引用元:エンカレッジ

エン・ジャパンは、「自分に合う企業が分からない」「どうすれば内定が取れるのか」という就活生の悩みに着目し、MBTI診断を組み込んだ1dayインターンシップを展開しています。従来の企業説明会とは一線を画し、個々の学生の特性に合わせた就活支援を提供しています。

プログラムは以下の4つで構成されています。

  • MBTI診断結果を活用したグループワーク
  • 性格タイプに基づく企業選びのポイント解説
  • 内定獲得に向けたアドバイスセッション
  • 就活に関する質疑応答

人材紹介部門に所属するエン・ジャパンの社員が講師となり、豊富な採用成功事例をもとに、各参加者の性格タイプに即したアドバイスを実施。「なぜその業界に惹かれたのか」「どんな環境で最大限の力を発揮できるのか」といった問いを、MBTI診断の結果と照らし合わせながら深く掘り下げていきます。このプロセスにより、学生たちは自己理解を深め、具体的な就活戦略を描けるようになっています。

3.僕と私と株式会社:リモートワーク時代のチーム力を強化

画像引用元:僕と私と株式会社

リモートワーク中心の働き方において、僕と私と株式会社は、チーム内の相互理解を深めるためMBTI診断を導入しました。テキストベースのコミュニケーションが主流となる環境では、メンバー間の認識の違いが時として業務の障壁となっていました。

導入は代表を含む2名による試験的な研修からスタート。その後、社内で稼働時間の多い18名のメンバーへと段階的に広げていきました。4つのタイプごとにチーム分けした対話を通じて、互いの違いへの理解を深める取り組みを行っています。

成果は想定以上のものでした。「この人にはこう伝えた方が分かりやすいかもしれない」といった配慮が自然と生まれ、テキストでのやり取りにおける行き違いが減少。さらに、クライアントワークにおいても、相手のニーズをより細やかに理解し、的確な提案ができるようになるなどの効果が表れています。

4.映画『十一人の賊軍』:MBTI診断が切り拓く新しい作品体験

映画『十一人の賊軍』における戊辰戦争を題材とした本作品では、MBTI診断を観客と作品をつなぐ手法として採用しています。診断を通じて観客は作品世界への理解を深め、物語により親密に触れることができます。

16の質問で構成された診断では、回答者自身の性格タイプを判定するとともに、作品との結びつきを見いだせる仕組みとなっています。診断結果では「性格の特徴」「登場キャラクターの人物像」「物語における立ち位置」を詳細に解説し、同じ性格タイプのキャラクターを通じて作品理解が自然と深まるよう設計されています。

この取り組みは大きな反響を呼び、診断に参加したユーザーの74%が全ての質問に回答。5人に1人がSNSで結果を共有するなど、高い波及効果を生み出しました。1件の投稿から平均1.92人の新規参加者を獲得していることも、その効果を裏付けています。参加者からは「キャラクターへの理解が深まった」「作品をより身近に感じられるようになった」といった声が寄せられています。

本事例の優れた点は、MBTI診断を作品世界への入り口として活用している点です。観客の共感を引き出しながら自然な形で作品の魅力を伝えられることから、エンターテインメント業界における新しいマーケティング手法として注目を集めています。

参考:映画「十一人の賊軍」診断を実施!興味醸成/SNS拡散を狙って制作/東映株式会社様

5.早稲田大学:キャリア形成の基盤を築く自己理解プログラム

画像引用元:早稲田大学

早稲田大学は、学生の成長を支援するためMBTI診断を活用した1日集中講座を開講しています。世界60か国以上で活用されているMBTI診断の特長を活かし、一人ひとりの持ち味を見出し、将来のキャリアにつなげることを目指しています。

プログラムはMBTI診断からスタートし、その後グループディスカッションへと展開します。他の学生との対話を通じて「自分はこう考えていた」という気づきが広がり、普段の学生生活では見落としがちな自分の特徴や、周囲との関わり方の傾向も浮かび上がってきます。

後半では「人生曲線」を用いてキャリアを振り返ります。「なぜその出来事に心を動かされたのか」「どんな環境で最も力を発揮できるのか」といった問いを、自分の性格タイプと照らし合わせながら掘り下げていきます。この過程で得られた気づきは、就職活動やその先の社会人生活における重要な指針となっています。

6.サウスウエスト・エアラインズ社:人を軸とした組織づくり

画像引用元:サウスウエスト航空

MBTI診断を人材育成の中核に据え、独自の成長を遂げているのが、サウスウエスト・エアラインズ社です。同社は「企業とは、組織体ではなく人の集まりである」という考えのもと、社内教育機関「ユニヴァーシティ・フォー・ピープル」を設立。MBTI診断と日常の業務経験を組み合わせた、特色ある研修プログラムを展開しています。

本プログラムの特徴は、コミュニケーションの質を高めることに重点を置いている点です。研修担当者によると、MBTI診断を通じて社員が自分と他者の特性を理解することで、部門を越えた協力が自然と生まれているといいます。

また、「賢く学ぶ」という考え方を大切にし、日々の業務での気づきを学びに変える仕組みも整えています。MBTI診断は、個人の特性や長所を見出すツールとして活用され、社員一人ひとりの成長を支える土台となっています。この取り組みは、スキルアップにとどまらず、組織全体の成長を促進。チーム力の向上や社員の満足度アップにもつながり、高品質なサービスの提供を実現しています。

MBTI診断の活用ポイント

MBTI診断を活用する際に意識しておきたい、3つのポイントをご紹介します。

診断結果を最大限に活かすための考え方

MBTI診断の結果は、自己理解のための指針として活用しましょう。例えば、「INTJ(建築家)」タイプであれば、論理的思考や計画立案が得意な一方で、感情面でのコミュニケーションに課題がある場合があります。このような特性を理解し、自己成長に活かすことが大切です。

また、他者のタイプを知ることで、円滑なコミュニケーションが実現します。一例として、「ENFP(運動家)」タイプは新しいアイデアを生み出すことが得意ですが、細かい計画作りは苦手なことが多いです。チーム内で特性を理解し合うことで、バランスの取れた協力体制が築けます。

無料診断と公式診断の選び方

MBTI診断には、手軽に受けられる無料版と詳細な公式診断があります。無料診断は気軽に試せる入門編として最適です。一方、ビジネスでの活用を考える場合は、専門家のフィードバックが得られる公式診断がお勧めです。目的や予算に応じて、適切な診断方法を選びましょう。

組織での効果的な取り入れ方

チームビルディングやリーダーシップ開発にMBTI診断を取り入れることで、組織全体の相互理解が深まります。ただし、診断結果を個人の評価やラベル付けに使うのは避け、あくまでコミュニケーション改善のツールとして活用することが重要です。また、結果の共有は強制せず、個人のプライバシーに配慮する必要があります。

MBTI診断を活用した施策ならMetabadge(メタバッジ)

MBTI診断のような性格分析は、ファンマーケティングで大きな成果を生み出せる可能性を秘めています。しかし、実践となると専門知識の習得から診断設計、運用、データ分析まで、多岐にわたる課題があり、取り組みをためらう企業も少なくありません。

そこで注目されているのが、ファンマーケティングツール「Metabadge(メタバッジ)」です。専門知識がなくても、ノーコードで診断コンテンツを作成できる機能を備えており、企業独自の特長を活かした診断体験を提供できます。

診断コンテンツを通じて、これまでは把握が難しかった顧客の本音を知ることができます。たとえば、「普段どんな時間の使い方をしているか」「どんな性格タイプか」といった診断を通じて、顧客の好みや行動傾向が見えてきます。これらの情報は、新商品の開発や販促活動の企画に活用できます。

また、エンターテインメント性を重視した診断コンテンツは、それ自体が「推し」や「興味」との出会いのきっかけとなり、興味関心層(小さなファン)の形成にも役立ちます。同じ性格タイプや趣味嗜好を持つ顧客同士のコミュニティづくりや、タイプ別のおすすめ商品紹介など、顧客一人ひとりに寄り添った関係づくりへと発展させられます。

Metabadgeを活用することで、診断コンテンツを単なる一過性のイベントではなく、継続的な顧客理解とファン育成の機会へと変えることができます。企業と顧客をつなぐファンマーケティングの実践に、ぜひMetabadgeの活用をご検討ください。

診断コンテンツの作成や活用方法について、詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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